業績好調マクドナルドの従業員から「忙しすぎる」と悲鳴
マクドナルドの新しい技術的な取り組みは、従業員の賃金はそのままに、切れ目なくこれまで以上の仕事をさせている。従業員はもううんざりしている状況だ。
ファーストフードの巨大企業であるマクドナルドは、モバイルアプリやデリバリー、セルフオーダー店など、さまざまなテクノロジーを取り入れた新しい注文方法を導入している。「会社は多くの複雑な仕事を押しつけ、仕事はどんどん難しくなっていきました」とブルームバーグに語ったのは、元従業員のダドリー・ディカーソンだ。
ファーストフード業界の離職率は150%で、記録を取り始めた1995年以降では最も高い数字になっている。
マクドナルドのニュースはあなたにはどんな影響があるだろうか? それはシャムロック・シェイク(日本未発売)を買うのに、少し長く待たなければいけないということだ。経験の浅い従業員がさまざまな新しいプラットフォームから押し寄せる注文をさばくのに、時間がかかっている。そのため、マクドナルドの店頭での平均待ち時間は2017年に30秒増加したと、業界誌のQSRマガジンは伝えている。
従業員が苦しんでいるにもかかわらず、これらの新しいテクノロジーを利用した取り組みはマクドナルドの収益に貢献している。従業員1人あたりの売上高が約50%増加したのだ。たとえ従業員が多少の苦労をしても、マクドナルドは業績アップのために新しいテクノロジーの導入をさらに推し進めだろう。
いまのところマクドナルドはパティを裏返すロボットの導入は発表してはいないが、ロボットが従業員に比べ休むことなくより丁寧にパティを裏返せるようになるかどうか、経営陣は見守っているのかもしれない。
- 参照元: Bloomberg