フェイスブックがヘルスケアに参入、健康診断をリマインド
フェイスブックは米国内のユーザーを対象に、健康診断やワクチン接種、がん検診などの受診を促すリマインダーを設定できる、新しい健康管理ツールの提供を開始した。フェイスブックは当初、米国における二大死亡原因である心臓病、がんに加えて、インフルエンザに重点を置き、その後、対象とする病気やサービス提供国を拡大する予定だ。 サービスの開始にあたり、複数の米国の保健機関と提携している。
ユーザーがフェイスブックのモバイル・アプリで「Preventive Health(予防保健)」と検索すると、年齢と性別に基づいた、提携先の保健機関が推奨する健康診断を見付けられる。 たとえば、45歳〜55歳の女性は、毎年マンモグラフィを受けるように勧められる。 インフルエンザの予防接種リマインダーは、その年の適切な接種時期にポップアップ表示される。 ユーザーはこのツールを利用して検診のリマインダーを設定し、受診が完了したらチェックを付ける。
今回の動きは、フェイスブックの保健医療分野への初めての進出ではない。同社によると、ユーザーに献血ドナーへの登録を促す機能はこれまでに5000万人以上に利用されているという。これまでの取り組みとの相違点は、そもそも人々が病気になるのを防ぐことに焦点を当てていることだ。
フェイスブックの主張自体は価値あるものだ。だが、もっとも私的なデータである健康情報を収集することになるフェイスブックは、過去1年間にわたって繰り返しデータ・プライバシーのスキャンダルに見舞われてきた。同社は、入力されたデータに対して追加の安全対策を導入したと発表しており、ユーザーが提供するデータに基づく広告表示はしないと説明する。だが、特に米国におけるフェイスブックに対する信頼は地に落ちかかっている。アプリの成功は、フェイスブックが信頼を得られるかどうかにかかっている。