トランプ大統領が「宇宙軍」創設を指示、宇宙での主導権狙い
もし「宇宙軍」が新設されれば、(陸・海・空軍、海兵隊、沿岸警備隊に続く)米国の第6の軍となる(日本版注:米国において宇宙軍は、陸海空軍の統合軍の一つとして1985年から2002年にかけて存在した)。
6月18日に開かれた米国宇宙協議会の会合で、 トランプ大統領は米国防総省とペンタゴン(国防総省の本庁)に対し、宇宙軍の創設に着手するよう指示した。トランプ大統領は、「わが国は空軍に加えて、宇宙軍を持つことになるだろう。別個の組織ではあるが、対等な組織だ」という。
トランプ大統領が宇宙軍創設の構想を提起したのは今回が初めてではない 。ウエスト・ポイント(米国陸軍士官学校)を訪問した際や軍の人々への演説の際、宇宙軍創設構想への関心を表明し続けてきた。
「宇宙軍」の活動内容はどのようなものになるのだろうか? 現時点では詳細はほとんど語られていないが、トランプ大統領は新たな第6の軍は、宇宙において 「中国やロシア、その他の国々がアメリカの先を行く」 ことを防ぐための部隊だと述べている。ただし確実に言えるのは、宇宙に飛び出す軍隊にかかる費用は途方もない額となるであろうことだ。大気圏外での軍事任務は、有人、無人に関係なく、とてつもない規模のリソースが必要とされる。さらに、宇宙は今日に至るまで人類が平和を保とうと尽力してきた場である。宇宙軍の構想が、他の国々(あるいは他の星々)に対し、適切なメッセージを伝えるものとなっているのか否かは甚だ疑問である。
- 参照元: Washington Post、The Verge