中国が自律自動車のガイドラインを策定、全都市で試験可能に
中国が新たに発表したガイドラインは、無人自動車の開発競争で米国と張り合おうとする意思を明確に示している。
ロイター通信が使えるところによると、中国の工業・情報化部は4月12日、無人自動車の公道試験に関する国内規制ガイドラインを発表した。北京や上海で既に施行されている自律自動車の公道試験に関するローカルなガイドラインを後追いするもので、今後は中国のどの都市でも、実社会で自動運転自動車の走行試験ができるようになる。
自律自動車が絡んだ最近の2件の死亡事故を考えれば、規制が安全性要求事項に重きを置いていることは当然だろう。「公道試験での安全性を確保するために、試験はあらかじめ決められた道路で実施されなければなりません。さらに、テスト・ドライバーが試験の間ずっと運転席に座り、車と周りの状況を監視し、いつでも運転を交代できる状態を保つことが求められます」と、中国工業・情報化部のゴウビン・シン(辛国斌)次官は語った。
自律運転は、中国の野心溢れる産業政策「メイド・イン・チャイナ2025」の最優先事項の1つである。中国のテック企業は全力をあげて、米国の競合企業に負けないくらい早く、自社の無人乗用車を開発しようとしている。新たなガイドラインはこれらの企業が今まで以上に大々的に試験を実施するのにゴーサインを出すこととなる。