中国がスマート・ハイウェイを試作、道路から情報と電力を供給
中国のスマート・ハイウェイの新たな区域は、通りを走っている自動車に対して、道路がデータとエネルギーをどのようにして供給できるようになるかを示している。
その仕組みについて、ブルームバーグは次のように説明する。中国の済南市の試験用道路一帯には、頑丈で透明な上部表面を持つ太陽光パネルが埋め込まれており、電力を生成している。試験区域の長さは1080メートル。ハイウェイの照明と800軒の家庭に電力を供給するのに十分な発電能力がある。
道路の最上層には、温度、交通量、荷重などを監視するセンサーのための空間があり、将来、車が交通状況や地元の天気などの最新情報を受け取れるようになる。こうした情報は、自律自動車が判断を下すのに役立つだろう。この道路では無線で車の充電もできるはずだが、試験区域の長さが短すぎてあまり実用的ではない。
中国はすでに、電気自動車の世界最大の市場となっている。政府はすべての自動車の10%を、2030年までに完全な自律自動車にする目標を掲げている。今回紹介したようなスマート・インフラは、こうした新しい自動車の普及を促進するだろう。
だが1平方メートル当たりの道路の工事費は1100ドルで、安くはない。材料が量産化されれば費用は下がると予想されている。コストの低下は実用化の前提となる。