中国の太陽光発電、供給過剰でも減速の兆しなし
中国は今年の1月から3月で、およそ10ギガワットの太陽光発電を送電網に追加した。これがどれほど大量なのかを少し説明しておこう。
PVマガジン(PV Magazine)の報告によると、中国は2018年の第1四半期に9.65ギガワットの太陽光発電を導入した。これは、2016年と2017年の第一四半期に導入した約7ギガワットから増加している。
カリフォルニア州オークランドのシンクタンク、パシフィック研究所(Pacific Institute)で気候問題に取り組んでいる有名な科学者、ピーター・グレイック博士は、この数値の大局的な見方について、ツイッターにこう投稿した。「巨大な原子力発電所10カ所が3カ月間に発電するのに匹敵する電力です」。
率直に言って、これは太陽光発電で供給するにしては驚異的な量であり、同期間中に中国が送電網に追加すると予想された量を2ギガワットも上回っている。 このことは、中国がクリーン・エネルギーに力を入れているのを再認識させる。だが、中国が太陽光発電設備を設置している実績を考えると、おそらく驚くほどのことではない。
ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(Bloomberg New Energy Finance)は昨年、よいことでも度を超すと問題になると指摘した。 中国は最近、太陽光発電の過剰供給に苦しんでいる。 問題を軽減させるために、新しい設備導入のペースを落として、新たな電力を支えられるように送電網を強化すると予想されていた。しかし、中国で実際に起こっていることは、全く異なるようである。