アップル・ウォッチ、不整脈の検出には不十分との研究結果
アップル・ウォッチのデータと機械学習アルゴリズムを使って、スマートウォッチを着用する人の心臓の問題を特定できるかどうかを調べた研究の結果が出た。
それによると、このシステムは、正常な心拍を回復するために病院で治療を受けている患者51人に対しては、98%の正確さで識別に成功した。だが、不整脈があると自己報告した1617人を検出できる確率はもっと低かった。これらのグループに対して不整脈を正しく識別できた確率は68%を下回っていた。
世界中で約3400万人の人々が心房細動として知られる不整脈を患っており、脳卒中の主要な原因となっている。普段は何の症状も現れずに、発作が起こるまで気づかないことも多い。異常な心拍リズムを検出するスマートウォッチがあれば、医者がリスクのある人々を見つけ出し、脳卒中を予防するのにも役立つ可能性がある。
アップルや、グーグルの親会社アルファベットの生命科学部門であるベリリのようなテック企業は、自社のウェアラブル・デバイスを使って大規模な医療研究を実施し、被験者からあらゆる種類の健康データを集めたいと考えている。だが今回の研究結果が示すように、まずはすべてのデータを正確に読み取る方法を考え出すのが先決だろう。