写真と似たような服を提案、アマゾンがファッションAIに再挑戦
アマゾンの最新の取り組みである「スタイルスナップ(StyleSnap)」は、機械学習を利用してユーザーにファッションを売り込むツールだ。
6月4日から7日にかけて開催されたAI(人工知能)とロボット工学に関するアマゾンのカンファレンス「リ・マーズ(re:MARS)」での発表によると、ユーザーはまず、自分が好む衣服や装飾品の写真やスクリーンショットをスタイルスナップにアップロードする。すると機械学習アルゴリズムが、アマゾンで販売されている似たような商品を検索してくれる。アマゾンはさらに、同社が「インフルエンサー」と認定したユーザーに対し、彼らがモデルとなった服飾品のスクリーンショットをスタイルスナップを使って投稿するように勧める。フォロワーがその服飾品を購入したら、インフルエンサーは手数料を受け取れる仕組みだ。
スタイルスナップは、アマゾンが小売業界で優位に立てていない数少ない分野における最新の挑戦だ。アマゾンは昨年、スタイリスト支援ツールを「エコールック(Echo Look)」のカメラに搭載するという別の方策を取った。このツールは、ユーザーが別々の衣服を着て撮った2つの写真を比較し、フィット感、色の組み合わせ、最新のファッショントレンドに基いて、より良い方を選択するというものだった。しかし、レビューアーからはツールの論理的欠陥が指摘され、広く普及していない。
エコールックのスタイリスト支援ツールは難しい課題を抱えていた。選択を裏付けるために、比較的単純な論理ではあるものの主観的な意見を作り出す必要があったのだ。一方、スタイルスナップは、もう少しうまくいくかもしれない。サービスにより明確な価値を付与するため、画像のパターンマッチングという機械学習最大の強みを利用しているからだ。