トランプ大統領、アマゾン叩きで空回り? 政府機関は追従せず
ドナルド・トランプ大統領はアマゾンのジェフ・ベゾスCEO(最高経営責任者)を懲らしめようと躍起になっていると言われているが、米政府機関は今のところ違うようだ。
トランプ大統領が「アマゾンに執拗に付きまとい、同社を追い込もうとしている」と報道されている。アマゾンが他の米国企業に損失を与えているからではなく、トランプ大統領が嫌悪するワシントン・ポスト紙のオーナーをベゾスCEOが務めているからだという噂だ。 トランプ大統領はアマゾンが政府と結んでいるクラウド契約を、攻撃の手段にするかもしれないと言われている。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙によると、政府とアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)との間のクラウド・コンピューティング契約は、今年で28億ドル、2019年には46億ドル相当に達するという。同社はまた、米国防総省との間に100億ドル相当の10年契約を獲得しようとしている。
ブルームバーグの伝えるところによると、オラクルのサフラ・キャッツCEOは4月3日、トランプ大統領とのプライベート・ディナー中に、米国防総省のクラウド・コンピューティング入札プロセスに疑問を呈したという。同プロセスがアマゾンに有利になるようにゆがめられているように思えると主張したのだ。米国防総省はそうした不公平があることを否定した。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙の情報源によると、トランプ大統領は米国防総省の契約決定には関与していない。ブルームバーグによると、大統領は入札プロセスに関与するとは述べていないという。ベゾスCEOとしては、状況がこのままであってほしいはずだ。