KADOKAWA Technology Review
×
【冬割】 年間購読料20%オフキャンペーン実施中!

ニューズラインエマージング・テクノロジーの最新情報をお届け。

グーグルX発のウィング、ドローン宅配をフィンランドで展開へ
Alphabet’s Wing spinoff is about to launch drone deliveries in Finland

グーグルX発のウィング、ドローン宅配をフィンランドで展開へ

アルファベット(グーグル)から独立したウィング(Wing)は、来春をめどに、フィンランドの首都ヘルシンキでドローン宅配を開始する予定だ(同社の発表)。ウィングにとっては欧州で初の運用となる。

ドローンが運べるのは、最長で往復32キロメートル(20マイル)、最大1.5キログラム(3.3ポンド)の貨物まで。ごく小さな規模での試験的運用となる見込みだ。ドローンは二酸化炭素排出量を従来の配送方法の22分の1に抑えられる、環境にやさしい輸送手段の選択肢だというのが同社の謳い文句だ。ウィングは、グーグルの次世代技術開発を担うプロジェクトである「X」ムーンショット・ファクトリーでの6年間にわたる開発を経て、7月に分離独立した。

ウィングはまた、フィンランドの潜在的なユーザーに対し、薬や食料品、ランチなど何を配達してほしいかを調査中だ。フィンランドの興味深い天候を良いテスト場と見なしており、「当社のドローンがここで配達できれば、どこででも配達できるはずです」と述べている。同社は過去18カ月間、オーストラリアの南東部でドローン宅配を試行しており、課題は減少しつつある。

ドローン宅配は、技術者たちが当初考えていたよりも、はるかに困難であることが判明しつつある。アマゾンのジェフ・ベソスCEO(最高経営責任者)は2013年12月に、今後5年以内のドローン宅配の運用開始を約束したが、その期限には間に合わなさそうだ

しかしながら、ドローンは(残念ながら)他の用途では、すでに実用化されている。英国では送電網の高所点検に使用されており、ミネソタ州の運輸局では橋梁の点検に使うことが決まっている。ドローン技術はまた、建設現場や緊急サービス、映像や写真撮影の現場でもますます使われるようになっている。

シャーロット・ジー [Charlotte Jee] 2018.12.06, 12:26
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。2024年受賞者決定!授賞式を11/20に開催します。チケット販売中。 世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を随時発信中。

特集ページへ
MITテクノロジーレビューは有料会員制サイトです
有料会員になると、毎月150本以上更新されるオリジナル記事が読み放題!
【冬割】実施中! 年間購読料20%オフ!
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る