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欧州の「AI企業」の4割、機械学習を使用せず
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About 40% of Europe’s “AI companies” don’t use any AI at all

欧州の「AI企業」の4割、機械学習を使用せず

驚くほどの数の企業が、実際には人工知能(AI)に投資することのないまま、AI時代の時流に乗ろうとしている。

本当なのだろうか? 残念ながらそれは事実のようだ。 ロンドンにある投資会社のMMCベンチャーズは、AIを利用していると主張するヨーロッパの企業2830社を調査した。すると、なんとそのうちの40%にもおよぶ企業が、機械学習をまったく使っていないことが判明した。機械学習はここ数年で学問的にも商業的にも急伸したAIの一分野だ。

そのうちの1社、フィナンシャル・タイムズ(FT)の有料記事で取り上げられたある企業は、「AIの実装を可能にするデータや知識」を収集していると主張していた。これは大いに恥ずべきことである一方で、それほど驚くには値しない。MMCベンチャーズの報告によると、「AIに焦点を合わせた」スタートアップ企業には、平均して15%多くの資金が集まるという。AIの定義を少しばかり拡大解釈するのは、非常に魅力的な行為であるというわけだ。

もう1つの問題点は、当然ながら、「人工知能」という言葉が、学術研究の広大な分野を指していることだ。つまりAIは、もっとも基本的なソフトウェア自動化を指す言葉としても、アルファ碁(AlphaGo)のような高度な機械学習を指す言葉としても使えてしまう。その問題点により、企業がAIに関係していると主張し、それが事実であると投資家に信じさせる(そして恐らく社員自身もそう思い込む)ことは、はるかに簡単なこととなっている。

ウィル ナイト [Will Knight] 2019.03.06, 9:34
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本当に長期的に重要となるものは何か?これは、毎年このリストを作成する際に私たちが取り組む問いである。未来を完全に見通すことはできないが、これらの技術が今後何十年にもわたって世界に大きな影響を与えると私たちは予測している。

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