水素燃料の可能性を証明、トヨタが支援する「自給自足船」
化石燃料を使わずに世界中を航海している船がある。
トヨタがスポンサーになっているエナジー・オブザーバー(Energy Observer)は、6年間にわたる世界航海の真っ最中だ。太陽光、波、水素、そして風(まあ、これはそれほど画期的ではないが)を駆動力とし、50カ国を訪れる予定である。7月6日にはイタリアのベニスに寄港する。
エナジー・オブザーバーは、海水から塩分とイオンを取り除き、基本的な元素を分離する。水素と酸素である。水素は貯蔵され、必要になったら燃料として使われる。ソーラー・パネルと風力タービンが駆動力を補う。
乗組員たちは水素燃料の実現可能性を示そうと全力を注いでいる。水素は、海上でも陸上でも、日常使用における実用的で安価な方法を見つけるのに苦労してきたエネルギー源だ。エナジー・オブザーバーのビクトリアン・エルサード船長はワイアードに対し、「この船のアイデアは未来のエネルギー・システムの可能性を証明するものなのです」と語っている。