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完全電気商用飛行機が初飛行に成功、電化への一歩踏み出す
Associated Press
A fully electric aircraft has just made its first commercial flight

完全電気商用飛行機が初飛行に成功、電化への一歩踏み出す

12月10日、完全電気商用飛行機が、カナダのバンクーバー周辺で初飛行をした。飛行時間は、わずか15分間だった。

この飛行機は、62年前に製造された6人乗りの水上飛行機を、電気モーターに改造したものだ。電気モーターを設計したオーストラリアのエンジニアリング会社「マグニクス(MagniX)」が、世界最大の水上飛行機航空会社「ハーバー・エアー(Harbour Air)」と提携し、今回のテスト飛行を実施した。 ハーバー・エアーは、必要な安全性と規制当局からの承認を得られ次第、2022年までにすべての飛行機を電気化する計画だと述べている。この電気飛行機は、今のところ160キロメートルしか飛行できないものの、ハーバー・エアーが必要としている短距離飛行には十分対応できる。

世界的な二酸化炭素排出量において航空分野が占める割合は、深刻かつ急速に拡大している。その影響を軽減するため、数多くの研究プロジェクトが世界中で進められており、電気輸送機への移行は究極の目標だ。

乗客5人程度の小型電気飛行機における技術は進歩したものの、はるかに多くの電力が必要な乗客50人以上の電気飛行機はさらに困難な挑戦となる。鍵を握るのは電池テクノロジーのブレークスルーだ。 少なくとも現時点では、ハイブリッド飛行機への切り替えが現実的だろう。

 

シャーロット・ジー [Charlotte Jee] 2019.12.13, 6:47
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本当に長期的に重要となるものは何か?これは、毎年このリストを作成する際に私たちが取り組む問いである。未来を完全に見通すことはできないが、これらの技術が今後何十年にもわたって世界に大きな影響を与えると私たちは予測している。

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