地球から1600光年離れた2つの惑星の謎、なぜここまで密度が違う?
地球から何光年ものかなたにある2つの巨大な惑星、それらのまったく異なる密度は説明が難しい。
「ケプラー107 b」と「ケプラー107 c」という隣り合って並ぶ惑星の密度があまりにも異なっていることから、一方は大規模な衝突を受けたことによって形成された可能性を天文学者たちが発見した。
ケプラー107 bとケプラー107 cは地球から約1600光年離れた星系内にあり、もともとは引退したケプラー天体望遠鏡によって発見された。カナリア諸島にあるガリレオ国立天文台での3年近くに及ぶ観測から分光写真機で撮影された画像を元に、研究者らはケプラー107 bとケプラー107 cの質量と密度を割り出すことができた(計算方法は「Calculating Exoplanet Properties」を参照)。
ケプラー107 bとケプラー107 cはどちらも地球の約1.5倍の大きさだが、より地球の大きさに近い107 bの密度は107 cの半分であり、鉄を成分とする核が質量の70%を占めている。したがって研究者らは、2つの惑星の間で大規模な衝突が発生して107 cからマントル層を取り除き、高密度な核だけが残ったのだろうと考えている。研究はネイチャー・アストロノミー誌(Nature Astronomy)に掲載された。