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ゲイツ財団、シアトル住民にコロナウイルス検査キット配布へ
Pixabay
A Bill Gates program will send Seattle residents at-home coronavirus tests

ゲイツ財団、シアトル住民にコロナウイルス検査キット配布へ

新型コロナウイルスへの感染不安を抱くシアトル住民は、間もなくその答えを得られるだろう。ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団の資金提供によって、自宅で鼻の粘膜を採取する検査キットが配布される予定だ。シアトル・タイムズ紙が報じた

この検査では、自宅で採取したサンプルを郵送して分析してもらう。結果は48時間で判明し、保健当局へ報告される。オンライン・ポータル上で、どこで人と接触したかも報告できる。自宅検査方式は、同じくビル・ゲイツの資金提供で2年前から始まった「シアトル・フルー(インフルエンザ)・スタディ」ですでに試験運用されており、シアトル・タイムズによると、当局は同様の検査キットを使ってインフルエンザの拡大を追跡しているという。

今のところ、ウイルス感染者または感染疑いのある人の多くが、検査を受けられていない現状がある。政府の検査キットが不足し、誰を検査対象とするかについて厳しい条件がつけられているためだ。

コロナウイルス検査キットの配布プログラムがいつ始まるかについてはまだはっきり決まっていないが、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団のコロナウイルス対策責任者のスコット・ドウェルによると、現在ソフトウェアと質問リストの最終調整に入っているという。

ドウェルはシアトル・タイムズに対して、「まだやるべきことはたくさんありますが、これが流行の流れを変える大きな機会となりそうです」と語った。ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団は、シアトル地域の保健当局へ500万ドルの資金を支援すると発表した。

シアトルでは、これまでのところ米国でもっとも多い70人以上の感染者を出しているが、実際の感染者はそれよりも多いとされ、いずれ数千人に及ぶ恐れがある。ワシントン大学は先週、オンライン講義への移行を発表しており、シアトルで開催されるコミック・コン(Comic Con)など大規模なイベントも中止や延期が相次いでいる。

ゲイツは何年も前から、「疾病X」によるパンデミックの到来を警告してきた。コロナウイルスによってその警告が現実のものとなりつつあるいま、ワクチンと公衆衛生インフラに資金を出す財団の取り組みが試されようとしている。

 

アントニオ・レガラード [Antonio Regalado] 2020.03.12, 8:27
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