消費者直販のDNA検査は妊娠検査薬のようなもの——23アンド・ミー
23アンド・ミー(23andMe)のCEOで共同創業者であるアン・ウォイッキは、消費者は遺伝的リスクの検査結果をわざわざ専門家に解釈してもらう必要はないと語った。その根拠として、在宅妊娠テストを引き合いに出した。
ウォイッキCEOは、23アンド・ミーなどの遺伝子検査会社による調査の結果、平均的な消費者は自分の遺伝学的健康プロフィールの判定内容を理解していることがわかったという。こうした判定がどのように自分の将来的な健康上のリスクを暗示しているのか、あるいは暗示していないのかを理解できているというのだ。
米国食品医薬品局(FDA)は先月、23アンド・ミーに対して、BRCA1とBRCA2遺伝子に関して3つの特定の遺伝子変異体を持っているかどうかの検査結果を顧客に通知することを認可した。これらの変異体は乳がんや卵巣がんの高いリスクと関連がある。検査の結果は、23アンド・ミーが提供する健康と家系のサービスとして199ドルで購入可能だ。
こうした情報を直接消費者へ提供するのは無責任だという批評家もいる。消費者は判定結果をきちんと解釈できる医療のプロによる検査を受けるべきだという主張だ。
これに対してウォイッキCEOは、4月9日付のスタット(STAT)に掲載された記事の中で、「人々は自分の個人情報をもっと直接的に利用して健康を管理できるようになるべきだ」と述べた。ウォイッキCEOは、在宅妊娠検査を引き合いに出して、在宅妊娠検査も当初は医者たちがかなり警戒していたとも述べている。
23アンド・ミーは昨年、FDAからの認可を受けて、DNA検査に基づいて、10種類の疾患を患うリスクを直接消費者に告げられるようになった。10種類の疾患には晩期発症型のアルツハイマー病やパーキンソン病などが含まれている。23アンド・ミーのスポークスパーソンはMITテクノロジーレビューのインタビューに対して、今回のBRCA検査に加えて、今後さらに多くの疾患に関する遺伝的健康リスクの報告サービスを追加していくと語っている。
- 参照元: STAT News