フラッシュ2024年4月23日
-
人工知能(AI)
目先にとらわれやすい人の行動どう変える? NTTが数理モデル
by MITテクノロジーレビュー編集部 [MIT Technology Review Japan]日本電信電話(NTT)の研究チームは、人間の「現在バイアス」に基づく行動パターンを数学的に解析し、目標達成を助ける新たな数理モデルを開発した。現在バイアスとは、目先の利益や損失を過大評価する傾向のことで、このバイアスにより人は短期的な誘惑に屈しやすくなる。この問題を解決するため、研究チームは最適な介入時点と方法を導き出す数理モデルを構築した。
新開発されたモデルは、シミュレーションを実施せずに人間の将来行動を予測可能であり、介入の最適化問題を現実的な時間内で解くことができる。具体的な計算結果として、現在バイアスが弱い人には報酬を一括で提供し、バイアスが強い人には報酬を分割して頻繁に提供することが最適であることを数学的に示した。
研究成果は、カナダのバンクーバーで開催された第38回AAAI人工知能学会(The 38th AAAI Conference on Artificial Intelligence)で発表された。
(笹田)
-
- 人気の記事ランキング
-
- These AI Minecraft characters did weirdly human stuff all on their own マイクラ内に「AI文明」、 1000体のエージェントが 仕事、宗教、税制まで作った
- Google’s new Project Astra could be generative AI’s killer app 世界を驚かせたグーグルの「アストラ」、生成AIのキラーアプリとなるか
- 3 things that didn’t make the 10 Breakthrough Technologies of 2025 list 2025年版「世界を変える10大技術」から漏れた候補3つ
- How to use Sora, OpenAI’s new video generating tool オープンAIが「Sora」を一般公開、最長20秒の動画を生成