フラッシュ2022年5月12日
-
オーロラ観測でコーラス電磁波の周波数特性を解明=金沢大など
by MITテクノロジーレビュー編集部 [MIT Technology Review Japan]金沢大学、名古屋大学、国立極地研究所、電気通信大学の共同研究チームは、オーロラ現象の地上観測から、宇宙で発生するコーラス電磁波の発生域における周波数特性を明らかにした。コーラス電磁波は電子が磁力線に沿って、らせん運動することによって生じる自然電磁波。宇宙の発生域におけるコーラス電磁波の周波数分布を明らかにすることで、地球周辺プラズマ環境の理解が深まりそうだ。
研究チームは、アラスカに設置したハイスピードカメラで撮影された暗いフラッシュオーロラ(1秒以下の発光時間で突発的に発光する雲状のオーロラ現象)の時間変化を、「レベルセット法」とよばれる画像処理法を用いて詳細に解析。その結果、オーロラの縮小する時間が、拡大する時間よりも平均で1.7倍も長くなることを見い出した。さらに、観測されたフラッシュオーロラの時間特性を数値シミュレーションで再現するには、宇宙の発生域でコーラス電磁波の低周波域と高周波域で周波数分布が連続している必要があることを明らかにした。
コーラス電磁波は発生域から離れて伝搬するため、科学衛星による電磁波観測だけでは発生域と発生域から離れた位置のコーラス電磁波の周波数分布を区別することが困難だった。本研究成果は、2022年5月11日に米国地球物理学連合の発行する論文誌、ジオフィジカル・リサーチ・レターズ(Geophysical Research Letters)に掲載された。
(中條)
-
- 人気の記事ランキング
-
- China has approved the world’s first invasive brain-computer chip—here’s what’s next 中国、BCIを国家戦略に 世界初の商用化で イーロン・マスクにも先行
- Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2026 「Innovators Under 35 Japan」2026年度候補者募集のお知らせ
- How virtual power plants could provide energy for data centers データセンターの電力不足、グーグルは市民から集める仕組み導入へ
- No one’s sure if synthetic mirror life will kill us all 鏡像生命に沸いた科学者 「世界の終わり」を見たとき 何をすべきなのか
- How courts are coping with a flood of AI-generated lawsuits AIで「弁護士なし訴訟」が激増、それでも判事が歓迎する理由
