フラッシュ2022年4月12日
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新型コロナ感染による脳の変化を細胞レベルで解明=東大など
by MITテクノロジーレビュー編集部 [MIT Technology Review Japan]東京大学と杏林大学、テキサス大学医学部ガルベストン校の共同研究チームは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染したシリアンゴールデンハムスターの嗅上皮と脳の組織を解析。嗅上皮での嗅神経細胞と炎症細胞、脳での炎症細胞やシナプスの形態変化を明らかにした。
研究チームによると、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のモデル動物であるシリアンゴールデンハムスターでは、従来のウイルス・細菌の鼻腔感染とは異なる所見が多く見受けられたという。さらに、SARS-CoV-2感染は匂い物質の変容(閾値の変化、感じ方の変化)や嗅覚に関連した認知機能や記憶に影響を与える可能性があるとしている。同研究により、SARS-CoV-2感染による嗅覚障害だけでなく中枢神経症状の病態解明や治療シーズ開発が加速することが期待される。
新型コロナウイルスの感染によって引き起こされる症状は嗅覚障害や呼吸困難が有名だが、認知機能の低下、強い倦怠感の持続や頭がボーっとする、といったブレインフォグ(Brain fog)などの中枢神経症状も報告されている。最新のヒト脳MRI研究からSARS-CoV-2感染後の脳構造が変化することも知られているが、細胞レベルで脳にどのような変化が生じているかは不明だった。
研究成果は2022年4月6日に、サイエンティフィック・レポーツ(Scientific Reports)オンライン版に掲載された。
(中條)
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