昨今における医学の進展によって、人間がかかる多くの疾病の背後にあるさまざまな遺伝的リスクが特定された。次の大きな一歩では、そうした遺伝的変異が病気につながる仕組みや、病状を改善、さらには逆転させる可能性についても明らかになると期待される。スクリプス研究所の助教授であるシン・ジン(34)は、生体組織にある多くの遺伝子を同時並行的に解析する手法を編み出した。「これまで、遺伝子研究では一度に1つの遺伝子を解析するのが普通で、一度に1つまたは数種の細胞型しか扱えませんでした」とジン助教授は言う。彼女の手法を使うと、一回の実験で数十もしくは数百の遺伝子を調べることが可能になる。そしてその手法は、さまざまな種類の組織や細胞に適用できる。ジン助教授はこの手法で、遺伝子の差異によるメンタル・ヘルスへの影響について理解を深めようとしている。
- 人気の記事ランキング
-
- OpenAI has created an AI model for longevity science オープンAI、「GPT-4b micro」で科学分野に参入へ
- Promotion Innovators Under 35 Japan × CROSS U 無料イベント「U35イノベーターと考える研究者のキャリア戦略」のご案内
- AI means the end of internet search as we’ve known it 「ググる」時代の終わり、 世界の知識を解き放つ 生成AI検索がもたらすもの
- 10 Breakthrough Technologies 2025 MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2025年版
- Driving into the future 「世界を変える10大技術」の舞台裏、2024年の誤算とは?