ウェアラブル・デバイスは日頃から身に着けることで、健康状態を監視するのに役立つが、これまでの製品は長時間肌に触れることを考えると硬すぎるという問題がある。東京大学の松久直司准教授(32)は、薄いゴムシートでできた伸縮性に優れたダイオードを開発した。このダイオードは、電子無線通信機器に使われる13.56MHzの高周波で動作する。従来の伸縮性半導体デバイスは動作周波数が最大100Hz程度だった。伸縮性のある回路は、硬くて壊れやすい電子部品を柔らかい材料に埋め込むようなものが多いが、松久准教授は電子部品そのものに柔軟性を持たせている。