医用生体工学が専門のデューク大学のアマンダ・ランドルス助教授は、特定の人物の医療画像に基づくモデルで人体全体に血液を循環させるシミュレーションを行うソフトウェアを開発している。「ハービー(HARVEY)」と呼ばれるソフトウェアの名前は、循環系に関する著書を初めて著した17世紀の外科医ウィリアム・ハービーにちなんだものだ。ハービーは何百万もの血球が血管内を移動する際の流体力学に関する計算を実行するため、スーパーコンピューターが必要である。ランドルスは循環系の流体力学モデルに関する次の計画も持っている。外科医の指標となるよう、がん細胞が体内をどのように移動するかを予測する、心臓疾患のある新生児に対するスキャンである。
(アントニオ・レガラード)