拡張現実(AR)をハックしたらどうなるだろうか。カーナビとして使える、自動車のフロントガラスに搭載されたARディスプレイを想像してみよう。そのディスプレイに表示された道路上に、ハッカーがバーチャルな犬や歩行者の画像を追加したとしたら。
フランチ・ローズナーは、早期にこの課題に気が付き、デバイス本体や人間を保護するためにARデバイスに必要な、セキュリティとプライバシーの規制について研究している。ワシントン大学にあるローズナーの研究チームは、ARプラットフォームのプロトタイプを作成した。プロトタイプでは、たとえば、フロントガラス用のアプリで、現実世界に存在している標識や人間を隠すといったことを阻止できる。
「私たちは常に、バグがあったり悪意を持っているアプリがどのようなことをするのか、という問いを投げかけてきました」。
(レイチェル・メッツ)