ローレンツ・マイヤーは、ロボットの自律移動を可能にするテクノロジーに興味を持っていたが、彼が興味を持ち始めた2008年当時のテクノロジーには、何の感動もなかった。ほとんどのシステムが、スマホに搭載されるような安価なモーション・センサーを採用していなかったからだ。
現在、チューリッヒにあるスイス連邦工科大学で博士課程修了生となったマイヤーは、自らPX4というシステムを構築した。PX4は、自律ドローンを制御するためのオープンソースのオートパイロットだ。このシステムの注目すべき点は、安価な複数のカメラとコンピューター・ロジックでの自律飛行を目指していることだ。ユーザーからの補助がほとんど、あるいはまったくない状態でドローンが自ら飛行を制御し、障害物を避けて最適な経路を決定する。マイヤーのシステムは、インテル、クアルコム(Qualcom)、ソニー、そしてゴープロ(GoPro)などの企業が既に採用している。
(ラス・ジャスカリアン)