アドリアナ・シュルツのコンピューターベースの設計ツールを使用すると、ドラッグ&ドロップで操作できるグラフィカル・ユーザー・インターフェースを使用して、一般のユーザーでもエンジニアでも同じように、ロボットから鳥小屋まで多岐にわたる機能的で複雑な物体を作ることができる。そうした物体を作るための基礎となる力学や幾何学、材料科学を理解している必要はない。
「私がワクワクするのは、私たちが製造の次の段階、つまり新たな製造革命に足を踏み入れようとしていることです」とシュルツは言う。
シュルツの創作物のひとつに、「インタラクティブ・ロボガミ(Interactive Robogami)」がある。誰でも初歩的なロボットを設計できるツールだ。ユーザーが地上ロボットの形状や軌跡を画面上で設計すると、自動的に図面に変換し、標準的な部品や3Dプリントした部品で組み立てられるようにする。
シュルツと共同開発者たちが作成した別のツールでは、積載物や電池寿命、コストなどについてユーザーが選択した要件を満たすようにドローンを設計できる。システムのアルゴリズムには、材料科学と制御システムが組み込まれており、製造計画と制御ソフトウェアを自動的に出力する。
シュルツは現在、ワシントン大学デジタル・ファブリケーションセンターの立ち上げを支援しており、同センターの共同所長を務めることになっている。自身が開発したツールを実際の製品に活用するため、地元のテクノロジー企業や製造会社と協力していく予定だ。
- 人気の記事ランキング
-
- AI crawler wars threaten to make the web more closed for everyone 失われるWebの多様性——AIクローラー戦争が始まった
- Promotion Innovators Under 35 Japan × CROSS U 好評につき第2弾!研究者のキャリアを考える無料イベント【3/14】
- From COBOL to chaos: Elon Musk, DOGE, and the Evil Housekeeper Problem 米「DOGE暴走」、政府システムの脆弱性浮き彫りに
- What a major battery fire means for the future of energy storage 米大規模バッテリー火災、高まる安全性への懸念
- A new Microsoft chip could lead to more stable quantum computers マイクロソフト、初の「トポロジカル量子チップ」 安定性に強み
タグ | |
---|---|
クレジット | David Curtis |
著者 | MIT Technology Review編集部 [MIT Technology Review Editors] |