遺伝子療法 40 Stories
アルツハイマーの
発症リスク低減を目指す
遺伝子療法が治験へ
アルツハイマー病は人々に特に恐れられている病気の1つだ。根本原因は分かっておらず、確実な治療法も存在しない。ニューヨークの医師チームは、新たなアプローチによる遺伝子療法の治験をこの5月に開始することを発表した。
Antonio Regalado 6年前
助かるのは「金持ち」だけ?
遺伝子療法が抱える
根本的なジレンマ
遺伝子療法の進歩により、遺伝性のあらゆる希少疾患を治療できる可能性が出てきた。だが、治療には莫大な費用がかかり、お金のある人や著名人だけが治療を受けられるという深刻な倫理的ジレンマを生む可能性がある。
Antonio Regalado 6年前
ヒトゲノム計画から20年、
「適確医療」の現在地
30億ドルを投じて人間の遺伝子を解読する「ヒトゲノム計画」でゲノムの設計図が発表されたとき、遺伝子情報に基づく「適確医療」が病気の診断・予防・治療に革命を起こすと大きな期待が寄せられた。それからほぼ20年が過ぎた現在、適確医療は一見するとさほど普及しておらず、期待外れとの声も一部で聞かれる。
Antonio Regalado 6年前
遺伝子療法の進歩の陰で
スクリーニング検査に遅れ
遺伝子療法の進歩により、遺伝性疾患を治療できる可能性が高まっている一方で、疾患を持つ子どもたちを見つけるスクリーニング検査は遅れている。検査により疾患を持つ子どもを早期発見することで、治療の効果をより高められる可能性がある。
Emily Mullin 7年前
130歳の心、22歳の肉体
若返り目指すハーバード教授
犬の治療で一歩を踏み出す
ハーバード大学医学大学院のジョージ・チャーチ教授が共同設立したスタートアップ企業が、遺伝子療法による「若返り」の研究を進めている。マウスでの実験から始めて、次にペットの犬に対して同療法を適用して商品として確立し、最後に人間に移行する戦略だ。
Antonio Regalado 7年前
遺伝子療法が「超高額」でも事業化できないシンプルな理由
医薬品大手のグラクソ・スミスクラインは、ストリムベリスなど新薬候補の遺伝子療法を、事実上の競合となるスタートアップに企業に売却した。希少な疾患に対して1回完結型の治療を提供する遺伝子療法は、一見すると法外に思える値段を付けても、ビジネスとして成り立たせることは困難だ。
Antonio Regalado 7年前
死亡した過激派バイオハッカー、肺がんの遺伝子療法も計画していた
過激なパフォーマンスが物議を醸していたバイオハッカーのアーロン・トレイウィックが、肺がん向けの遺伝子療法の実施を計画していたことがわかった。トレイウィックの死亡によって計画は中止に追い込まれたものの、実際にメキシコの診療所で治療をするとして被験者を募っていた。
Emily Mullin 7年前
生涯にわたる輸血から解放、地中海性貧血の遺伝子療法が治験に成功
米バイクテク企業のブルーバード・バイオが、遺伝性の血液疾患であるベータサラセミアの患者に対して実施した治験で、遺伝子療法が劇的な成果をあげたことを発表した。今年後半以降に欧州と米国で治療の認可を申請し、治療の提供を開始する計画だ。
Emily Mullin 7年前
ハンチントン病患者に希望の光、遺伝子療法の治験で初の効果
従来の医薬品では治療が困難とされているハンチントン病に対して、遺伝子療法による根治を目指す試みがされている。昨年12月に結果が発表された治験では、46人の初期ハンチントン病患者でハンチントンの量が低下するという初の効果が得られた。
Emily Mullin 7年前
遺伝子療法の安全性に警告、AAVベクターの高用量投与に副作用か
遺伝子療法で大量のウィルス粒子を投与すると、深刻な免疫作用を引き起こす可能性があることを、ペンシルベニア大学のジェイムズ・ウィルソン教授が動物実験で確認した。高用量の投与を用いる遺伝子療法の研究はまだ始まったばかりであり、科学者は慎重な姿勢を求められる。
Antonio Regalado 7年前
ステージ上でいきなり注射、過激派DIYバイオハッカーの言い分
バイオテック企業アセンダンス・バイオメディカルのCEO(最高経営責任者)が、バイオハック会議の壇上で遺伝子治療薬と称するDIY治療薬を注射し、その様子をネット中継した。「遺伝子療法を民主化するため」としているが、専門家は危険な行為だと批判している。
Emily Mullin 7年前
遺伝子療法の承認で広がる、がん治療の地域間格差
遺伝子療法のキムリアとイエスカルタが米国で昨年承認され、奇跡的な効果が報告されている。しかし、これらの療法による治療を提供しているのはまだ一部の都市に限られており、治療を受けられるかどうか患者がどこに住んでいるかに左右されるのが現状だ。
Emily Mullin 7年前
高すぎる遺伝子療法の費用は誰が払えるのか?
遺伝子療法に対して付けられた価格は、一般人には到底支払えなさそうな唖然とする金額だ。しかし専門家たちは、こうした価格を、少なくとも今のところは、さほど恐れる必要はないとしている。
Emily Mullin 7年前
遺伝子療法はどこまで進んだか? 2017年の5大ブレークスルー
遺伝子療法にとって2017年は、2016年にも勝るブレークスルーの年となった。いくつかの遺伝子療法に対して初めて米国食品医薬品局の認可が下りたことに加えて、稀ながんやいくつかの遺伝性疾患において治癒や寛解の症例が報告された。
Emily Mullin 7年前
世界を次に変えるスタートアップ起業家は遺伝子プログラマーだ
ヒトの免疫系のキラー細胞の内部に埋め込む「プログラム」の作成を手がける創業2年の新興企業が、大手製薬会社ギリアド・サイエンシズに1億7500万ドルで買収された。がん治療のさらなる高度化のために、遺伝子プログラミングの重要性が高まっていることの現れと見なせる。
Antonio Regalado 7年前
DIY遺伝子療法キットは「違法」、 FDAとバイオハッカーが対立
遺伝子編集のための強力な手法であるCRISPR(クリスパー)が広まるにつれて、スタートアップ企業などによる手作り(DIY)遺伝子治療薬を自己投与する事例が相次いでいる。米国食品医薬品局は安全性リスクなどを懸念して警告を出しているが、事実上、無視されている。
Emily Mullin 7年前
薬物依存症を遺伝子療法で克服する日はやってくるか
遺伝性疾患やがんの治療法として発展してきた遺伝子療法を使って、薬物依存症を治療しようとしている研究者がいる。マウスによる実験では、メタンフェタミンの興奮作用の減少を確認したという。
Emily Mullin 7年前
体内での遺伝子編集が初実施、本当に必要な子どもたちへ届くか
遺伝性の希少疾患であるハンター症候群の患者の平均寿命は10~20歳だ。先に、ハンター症候群に遺伝子療法を適用する臨床試験の実施が発表されたが、米国食品医薬品局が子供への適用には制約があり、最も治療を必要とする子供の患者が試験に参加できずにいる。
Emily Mullin 7年前
バタフライ・チルドレンに希望、遺伝子療法で皮膚の8割を再生
皮膚の遺伝性疾患である「表皮水疱症」は凄まじい疼痛を伴い、死に至る難病だ。ドイツの病院が表皮水疱症の7歳の患者に対して、体外で遺伝子修正した皮膚を成長させ、患部に移植する遺伝子療法を実施した。
Emily Mullin 7年前
失敗から再挑戦、
心不全の遺伝子療法は
ついに実現するか
2015年の大規模な臨床試験で失敗して以来、心不全への遺伝子療法の適用は停滞していた。しかしここに来て、再挑戦の機運が高まっている。ニューヨークのマウントサイナイ医科大学のチームは豚での試験で良好な結果を出しており、来年の臨床試験に向けて患者の登録を開始する予定だとしている。
Emily Mullin 7年前
遺伝子療法の価格はどこまで下げられるのか?
遺伝子療法は難病を治療する革命的な方法だが、高額過ぎることがネックになって市場を得られずにいる。ただし、ターゲットとする患者数が増えると、価格が低下する傾向にあるため、今後、比較的低価格の遺伝子療法が登場するかもしれない。
Emily Mullin 7年前
遺伝性網膜疾患の遺伝子療法、米国でまもなく認可へ
遺伝性の網膜疾患を治療する遺伝子療法「ラクスターナ」が来年初頭にも米国で認可される可能性が高まっている。1990年代の研究開始以来、遺伝子療法「冬の時代」を経てようやく陽の目を見そうなこの療法の価格については両眼で100万ドルとの予測があるが、治療の効果がどのくらい持続するのかは未知数だ。
Emily Mullin 7年前
遺伝子療法1回50万ドルは高い?生涯医療費と比較してみた
人の人生を完全に変えたり、命を救ったりできる医療や医薬品に金銭的価値を付けるのは難しい。最新の治療法である遺伝子療法にかかる高いコストはしばしば議論の対象になるが、既存の治療法にかかるコストと比較することで、妥当性をある程度推し量れるだろう。
Emily Mullin 7年前
1億ドル調達
「CRISPRよりすごい」
遺伝子編集技術は本物か
遺伝子編集技術のCRISPRが注目されている一方で、ある新興企業がCRISPRを使わない遺伝子編集技術を発見したと主張して注目されている。しかし、すでに1億2700万ドルもの資金を集めた同社の遺伝子編集技術に対して「データの裏付けがない」と懐疑的な科学者もいる。
Antonio Regalado 7年前
米国でがんの遺伝子療法が初認可、治療費は47万5000ドル
ノバルティスが開発した急性リンパ性白血病向けの遺伝子療法「キムリア」が、米国で初めて遺伝子療法として認可された。1回の治療費は47万5000ドルだが、1カ月以内に治療の効果が現れなければ治療費を請求しないという。
Emily Mullin 7年前
相次ぐ遺伝子療法の市場撤退、GSKがストリムベリスを売却へ
グラクソ・スミスクラインが、致死性の遺伝性疾患を完全に治癒する遺伝子治療薬ストリムベリスを売却する考えを明らかにした。ストリムベリス以外に承認された唯一の遺伝子治療薬グリベラも2017年4月に市場から撤退しており、今後の遺伝子療法の開発に影響を及ぼす可能性がある。
Antonio Regalado 7年前
世界一高価な遺伝子療法処方薬、需要不足で販売中止
世界一高価な遺伝子療法処方薬「グリベラ」は、今年9月を最後に販売中止になることが決まった。希少疾患の治療に効果のある遺伝子治療薬はそもそも需要が少ないとはいえ、価格設定を誤ればそもそも患者に選ばれない問題を浮き彫りにした。
Emily Mullin 8年前
子どもの希少疾患を治すため
患者の親は研究資金を集めた
我が子が希少疾患だとわかったとき、治療方法を求める患者の家族が遺伝子治療に希望を描く。研究資金を集めたり、ベンチャー企業を設立したりして、遺伝子治療を進める重要な活動を担っている。
Emily Mullin 8年前
遺伝子治療を受けられるのは
先進国の金持ちだけ?
患者自身の免疫系でがん細胞を殺すCAR-T療法の実用化が迫っている。しかし、治療には高価な加工が必要で、先進国の大都市にしか施設がない。そこで期待されているのが「箱型遺伝子治療」だ。
Antonio Regalado 8年前
2017年版
ブレークスルー・テクノロジー10
遺伝子療法2.0
科学者が遺伝性疾患の治療を妨げてきた基礎的な問題を解決したことで、一部の希少疾患を治療できるようになった。今後は、同様の手法により、がんや心疾患等、一般的な病気の治療が進展するだろう。
Emily Mullin 8年前
米仏2社
遺伝子療法とゴーグルで
失明治療を治験
失明状態の人の網膜細胞を遺伝子療法で改造し、ゴーグルで光の刺激を与えることで、何らかの視覚が回復する可能性がある。ただし、どんな視覚になるかは実際に試してみないとわからない。
Emily Mullin 8年前
自分を実験台に
遺伝子療法で
アンチ・エイジングする男
遺伝子療法の試験に自分の体を実験台に差し出したブライアン・ハンリーの話。
Antonio Regalado 8年前
遺伝子療法が大躍進
2016年を振り返る
遺伝子療法を使った治療の実現は医学を変えるかもしれないが、ビジネス上の問題は残っている。
Antonio Regalado 8年前
「最悪の難病」表皮水疱症を治療できる遺伝子療法
スタンフォード大学の研究者が、患者自身の皮膚細胞で、表皮水疱症の遺伝子療法を治験中だ。
Emily Mullin 8年前
作物の病気治療にウイルスを使う研究をDARPAが計画中
病気に耐える遺伝子組み換え作物の開発には時間と費用がかかる。作物の遺伝子を改変する昆虫を活用したほうが早いかもしれない。
Emily Mullin 8年前
遺伝子治療は騒がれすぎ? 臨床試験中はごくわずか
遺伝子治療の早期臨床試験は数多くあるが、後期臨床試験は数えるほどしかない。
Emily Mullin 8年前
17歳で失明の危機 人生をかけて遺伝子治療治験に参加
遺伝病が発症した患者にとって、実験的治療法への参加は唯一の希望だ。
Emily Mullin 8年前
ウイルスを脳に注入すると
パーキンソン病が治療できる
「脳にウイルスを注入してパーキンソン病を治療する」というおどろおどろしい手法が、大きな成果を出している。
Antonio Regalado 8年前
難病を1回の治療で完治でも
遺伝子療法は儲からない
市場最も高価な薬か治療のバーゲンセールか? 遺伝子治療には療法の側面がある。
Antonio Regalado 8年前
最新DNA療法で
兄姉は妹弟のために死ぬ
新しいDNA治療法は、脳疾患に発症前の子どもを救えるが、犠牲を伴うことがある。
Antonio Regalado 8年前
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