遺伝子編集 42 Stories
遺伝子編集ベビー問題
科学者らが指摘する
隠された「もう1つの狙い」
中国で昨年生まれた遺伝子編集ベビーは、HIVへの耐性を持たせるのが目的だったとされているが、知能を向上させる狙いがあったのではないかと著名科学者らが指摘している。
Antonio Regalado 6年前
遺伝子編集ベビー:中国人研究者が申請書に書いた実験の「根拠」
世界初の遺伝子編集ベビーを誕生させたと主張している中国の研究者が実験の正当性を示す根拠としたのは、全米アカデミーズの専門家たちが出したある報告書だった。
Antonio Regalado 6年前
遺伝子編集ベビーの衝撃:
大バッシングにも負けない
中国人研究者の言い分
HIVに耐性を持つように遺伝子編集した双子の女児を誕生させたと発表した中国の研究者に対して、著しく倫理に反した行為であると国内外から非難の声がわき上がっている。大学が無給停職の処分を科し、CRISPRの開発者がこうした実験の世界的な停止を呼びかける一方で、当の本人は自身を高尚な目的のための殉教者になぞらえている。
Antonio Regalado 6年前
遺伝子編集ベビー誕生:「即時停止を」CRISPR共同開発者が声明
遺伝子編集技術、クリスパー(CRISPR)の共同開発者の一人であるフェン・チャン教授は、中国の研究者が遺伝子を組み換えた女の子を誕生させたとの発表を受けて、CRISPRで遺伝子編集した赤ちゃんを誕生させることを当分の間は全世界で停止すべきだと声明を出した。同教授は、実験の危険性に加えて、実験が秘密裏になされたことを深く憂慮していると述べている。
Antonio Regalado 6年前
米初のヒト胚遺伝子改変は「成功」したのか?当事者が批判に反論
オレゴン健康科学大学の研究者がCRISPRを用いてヒト胚の遺伝子突然変異を修正したとする昨年の報告に対し、結果の正当性や安全性に関する批判が相次いだ。実験に携わった研究者らは、「体外受精遺伝子療法」の開発を今後も続けると明言した。
Antonio Regalado 6年前
雄しか産ませない雄牛、
CRISPRで目指す
家畜育種のイノベーション
遺伝子編集技術を用いて、雄の性別を決定付ける遺伝子をX染色体に挿入することで、雄の子牛しか生まれないようにした雄牛を作り出す研究が進んでいる。雄の子牛は速く成長し、餌を効率的に筋肉に変えられるので、牛肉の生産効率を高められるという考えだ。
Andrew Rosenblum 7年前
まもなく治験が始まるCRISPR療法、それでも残る懸念
遺伝子編集技術「クリスパー(CRISPR)」による治療が有望視されており、欧米では年内にも治験が開始される予定だ。科学者たちはクリスパー療法の効果や安全性を確認するためにサルを使用した実験を実施しているが、事例は少なく、懸念材料は残っている。
Emily Mullin 7年前
大豆はOK、肉はNG?
遺伝子「編集」食品
揺れる規制線
米国で遺伝子編集した動物の安全性規制を緩和させるためのロビー活動が活発化している。ビジネスを優先させる姿勢を明確にしているトランプ政権は、規制を変更するのにまたとないチャンスだと業界関係者らは見ているのだ。
Antonio Regalado 7年前
CRISPRの安全性を巡って衝撃を与えた論文が撤回
遺伝子編集技術CRISPRを適用したマウスにオフターゲット効果が多数発生したと発表して物議をかもしていた論文が取り下げられた。執筆者らは以前の実験結果を再現できなかったとしており、論文を掲載したネイチャー・メソッズは「主張を裏付けるデータが不十分だった」と述べている。
Emily Mullin 7年前
CRISPRによるがん治療、米国初の臨床試験実施へ
ペンシルベニア大学で、米国初のクリスパー(CRISPR)によるがん治験の準備が整ったことが明らかになった。臨床試験では、がんを検出して攻撃するように遺伝子編集した免疫細胞を人体に注入する。米国立衛生研究所の諮問グループは2016年6月に、同大学の研究者に対して臨床試験の許可を出していた。
Emily Mullin 7年前
実用化が近づく遺伝子編集治療、2017年の4大トピックス
遺伝子編集技術「CRISPR(クリスパー)」の登場により、かつては治療のすべがなかった難病やがんに対して遺伝子療法を適用できる可能性が高まっている。疾病治療や臓器移植などで実用化が近づきつつある遺伝子編集技術に関する2017年4大トピックスを紹介する。
Emily Mullin 7年前
どうなる今年のテック動向
いま読み返したい、
2017年の記事ベスト13
2017年も数々の興味深いエマージング・テクノロジーが生まれ、同時にさまざまな社会的課題を私たちに突きつけた。2017年にMITテクノロジーレビューが掲載した1000本以上の記事の中から、2018年のテクノロジー動向を展望するのにふさわしい、おすすめ記事を紹介しよう。
MIT Technology Review Editors 7年前
2018年、夢の遺伝子療法
CRISPRがやってくる
質の悪い遺伝性疾患やがんを、たった一回の注射や注入で治癒できる可能性のある「クリスパー(CRISPR)」を使った遺伝子療法は、患者や医療関係者にとってまさに夢の実現だった。しかし、臨床試験に関して言えば、適用疾患は限られ、いったん発表した計画が延期される事例が相次いでいる。
Emily Mullin 7年前
希望か? 脅威か?
遺伝子ドライブの農業利用へ
米国の生産者団体が始動
カリフォルニアのサクランボに被害を与える外来種のミバエを、遺伝子ドライブで駆除しようとする計画が持ち上がっている。遺伝子ドライブはいったん野に放たれたら止められなくなる恐れがあり、市民団体からの抗議も考えられるため、関係者たちは慎重に事を進めている。
Antonio Regalado 7年前
DIY遺伝子療法キットは「違法」、 FDAとバイオハッカーが対立
遺伝子編集のための強力な手法であるCRISPR(クリスパー)が広まるにつれて、スタートアップ企業などによる手作り(DIY)遺伝子治療薬を自己投与する事例が相次いでいる。米国食品医薬品局は安全性リスクなどを懸念して警告を出しているが、事実上、無視されている。
Emily Mullin 7年前
体内での遺伝子編集が初実施、本当に必要な子どもたちへ届くか
遺伝性の希少疾患であるハンター症候群の患者の平均寿命は10~20歳だ。先に、ハンター症候群に遺伝子療法を適用する臨床試験の実施が発表されたが、米国食品医薬品局が子供への適用には制約があり、最も治療を必要とする子供の患者が試験に参加できずにいる。
Emily Mullin 7年前
「目をつけられたら終わり」
アンチ科学政権下で萎縮する
米国の生物学者たち
遺伝子編集などの分野で、最近の生物学は目覚ましい進歩を遂げている。しかし、科学顧問の長期不在に象徴される「アンチ科学」のトランプ政権下で誤った関心を引くと、研究に制限をかけられかねないと研究者たちは恐れている。
Emily Mullin 7年前
DNA構造を切断せずに修正、「CRISPR 2.0」が登場
新たに開発されたゲノム編集技術である「一塩基編集」では、DNA構造を切断することなく塩基を1文字だけ修正することができる。
Emily Mullin 7年前
RNAを標的とするより安全なCRISPR療法で難病を治療へ
CRISPRでRNAを編集してハンチントン病や筋萎縮性側索硬化症(ALS)を治療しようとする研究が始まっている。この治療は、効果が恒久的に持続しないという欠点があるが、通常知られているDNAを標的にするCRISPR療法より安全性が高くなっている。
Emily Mullin 7年前
遺伝子編集で皮膚をセンサーに改造、採血不要の血糖値検査
糖尿病患者向けに、血糖値センサーの役割を果たすように遺伝子操作した皮膚を移植する研究が進んでいる。遺伝子療法の用途が広がりそうだ。
Antonio Regalado 7年前
ジェルや飲み薬も登場、CRISPRを体内に届ける5つの方法
CRISPR遺伝子療法は今後、様々な病気の治療に適用される可能性がある。CRIPSRで改変したDNAを体内の適切な場所に送達させるために、科学者たちは子宮頚部に塗るジェルや錠剤など様々な方法を研究している。
Emily Mullin 7年前
遺伝性難聴を劇的改善
「クリスパー点耳薬」
中国で実験へ
CRISPRのDNA切断タンパク質を耳に直接注入することで、優性遺伝障害による進行性難聴を治療する研究が進んでいる。既にマウスによる実験で効果を確認しており、次の段階として中国で豚に対する実験を実施し、最終的には人間に適用する予定だとしている。
Antonio Regalado 7年前
1億ドル調達
「CRISPRよりすごい」
遺伝子編集技術は本物か
遺伝子編集技術のCRISPRが注目されている一方で、ある新興企業がCRISPRを使わない遺伝子編集技術を発見したと主張して注目されている。しかし、すでに1億2700万ドルもの資金を集めた同社の遺伝子編集技術に対して「データの裏付けがない」と懐疑的な科学者もいる。
Antonio Regalado 7年前
レイチェル・ハウルウィッツ(カリブー・バイオサイエンシズ)
有望な遺伝子編集法であるクリスパー(CRISPR)の商業化を推進。
MIT Technology Review Editors 7年前
中国のゲノミクス大企業が遺伝子編集されたペットの販売を断念
遺伝子編集で色やサイズをカスタマイズできる小型ブタをペットとして販売する予定だという中国のゲノミクス企業の発表が、以前、世界中を賑わせたことを覚えているかもしれない。しかし現在、同社は遺伝子編集されたブタを販売しておらず、今後も販売するつもりはないとしている。
Michael Standaert 7年前
人間への臓器移植に向けて遺伝子操作した安全な子ブタが誕生
ハーバード大学の研究室から派生した企業が、クリスパーによる遺伝子操作で、人に感染する恐れのあるウイルスを保有しない子ブタを誕生させた。人間への臓器移植に、ブタの臓器をより安全に使えるようになる可能性がある。
Emily Mullin 7年前
米国初のヒト胚遺伝子改変の詳細が明らかに、臨床試験も間近か
米国初の大規模なヒト胚の遺伝子改変実験の詳細が明らかになった。実験をした研究者によると、肥大型心筋症として知られる致命的な遺伝的心臓疾患に対して、この手法が驚くほど効果的であり、臨床試験が検討される可能性があるとしている。
Emily Mullin 7年前
遺伝子編集技術を扱うバイオ企業の株価が急落した理由
バイオテク企業2社が、遺伝子編集技術クリスパー(CRISPR)の危険性を指摘する論文を掲載した学術誌宛てに、論文の取り消しを求める書簡を送った。誤った内容の論文が掲載されたせいで、10億ドル以上に上昇していた株価が急落したとしている。
Antonio Regalado 8年前
CRISPRは、多剤耐性菌に対抗する抗生物質代わりになるか?
病院や養護施設で致命的な感染症を引き起こすクロストリジウム・ディフィシルは、抗生物質が効かない。では、バクテリアの免疫防御システムからヒントを得たCRISPRは、抗生物質代わりになるだろうか?
Emily Mullin 8年前
法規制が後手に回る5つの最新バイオテクノロジー
米国科学アカデミーが、実用化直前だが、規制当局が決まっていない5つの最新バイオテクノロジーを発表した。実用化に大きなメリットがあるテクノロジーがある一方で、取り返しのつかない悪影響をもたらしかねないテクノロジーもある。
Emily Mullin 8年前
臓器提供は時代遅れに?
ブタから人間への移植構想が
3800万ドル調達
ヒトへの移植用にCRISPRでブタの免疫系を人間化し、さらにゲノムに潜むウイルスのDNAを除去することで、移植用のブタを繁殖させる計画がある。実用化できれば、移植用臓器をブタから収穫でき、ヒトの寿命を何年も延ばせる医療につながる。
Karen Weintraub 8年前
筋ジストロフィー患者団体がCRISPR新薬の開発会社を設立
製薬会社任せにはしておけない!筋ジストロフィー患者団体がCRISPRによる新薬開発会社を設立した。ただし、マウスの実験で効果があっただけで、人間での臨床試験の日程が決まったわけではない。
Antonio Regalado 8年前
米国、CRISPRによる生殖細胞の遺伝子編集を限定解禁へ
米国科学アカデミーが、CRISPRによる生殖細胞の遺伝子編集の限定解禁を勧告した。遺伝子を編集する以外に治療の見込みがないことが条件だが、デザイナー・ベイビーとの境目が曖昧な領域もある。
Antonio Regalado 8年前
ダルメシアンの
遺伝子を修正し、
遺伝病を治すのは悪なのか?
FDAは、遺伝子編集手法「クリスパー」で変異させた動物を規制する意向だ。クリスパーでダルメシアンの遺伝子を修正しようとしたブリーダーは、FDAの厳しい規制に悩んでいる。
Andrew Rosenblum 8年前
汎用免疫細胞で白血病幼児の治療に成功か?
医療の最前線で、遺伝子操作された他人のT細胞によって、白血病の子どもが治療された。
Antonio Regalado 8年前
FDAの動物の遺伝子組み換え規制案に科学者が反発
FDAが提案した全ての動物ゲノムの編集を新薬と同じように扱う新規制について、科学の進歩を遅らせると批判する声が上がっている。
Jamie Condliffe 8年前
2016年に選んだ
世界を変えるテクノロジーは
実際世界を変えたのか?
再利用可能ロケット、免疫工学、テスラのオートパイロットなど、昨年選んだ新しいアイデアは、どこまで世界を変えただろうか?
Tom Simonite 8年前
作物の病気治療にウイルスを使う研究をDARPAが計画中
病気に耐える遺伝子組み換え作物の開発には時間と費用がかかる。作物の遺伝子を改変する昆虫を活用したほうが早いかもしれない。
Emily Mullin 8年前
「強化人間」の是非
米国民の5割以上は否定的
米国人の5~6割は、最新のバイオテクノロジーによって、人間を強化することに反対であることがわかった。
David Ewing Duncan 8年前
勝つのは誰か?
適確医療イノベーション
ヒトゲノムの塩基配列が決定して13年がたち、目覚ましい成果をあげる治療法が開発されだした。
Nanette Byrnes 8年前
投資家と難病患者が注目
遺伝子編集エディタス
数億ドルの資金を得て、エディタスは投資家が遺伝子編集に熱中することは証明した。次は会社が、難病治療にテクノロジーが役立つことを証明する番だ。
Nanette Byrnes 8年前
関節炎もアルツも治る?
幹細胞治療の怪しい実態
幹細胞治療のために米国外に行く必要はなくなったのは、効果が未検証で危険かもしれない治療行為が米国内で不法に提供されるようになったからだ
Ryan Cross 9年前
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