グーグル・アシスタントの音声データが漏洩、GDPR違反の疑いも
グーグルは、外部の請負業者がユーザーの音声データを聞いている事実について、同社のプライバシーポリシーのページで言及していない。
ベルギーの公共放送局のVRT NWSは7月10日、スマートスピーカーの「グーグルホーム(Google Home)」をはじめとするグーグル機器に組み込まれている人工知能(AI)アシスタント機能「グーグル・アシスタント」によって録音された音声データが数千件漏洩したと報じた。これらの音声データは、ソフトウェアの正確さを向上させるための取り組みの一環として、音声データをテキストに書き起こす請負業者と共有されていた。
音声データには、ユーザーの住所から寝室での会話、暴力を受けている悲痛な女性の声といった、極めてプライベートな会話の断片が含まれている。これらの音声の多くは、スマートスピーカーが「起動ワード」を誤って識別し、うっかり録音されてしまったものだ。4月の記事で述べたように、アマゾンのアレクサも同じ問題を抱えている。
ブログに投稿されたグーグルの回答によると、テキストに書き起こされたのは全録音のうちわずか0.2%であり、ユーザーは音声データの保存を止めることも可能だという。
グーグルは、第三者が音声データを聞いていることをユーザーに知らせておらず、この行為についてユーザーの明示的な同意を求めていないため、EU一般データ保護規則(GDPR)に抵触している可能性がある。MITテクノロジーレビューは現在、グーグルに回答を求めており、返答があり次第、記事を更新する予定だ。