「中国では屋台でもスマホで支払えるらしい」「物流倉庫はすでに完全自動化されているそうだ」——。ここのところ、そんな中国の「先進ぶり」を耳にする機会が増えています。
テクノロジーが変えているのは、日常生活だけではありません。2017年には、中国政府が2030年までに世界トップレベルのAI国家を目指す、との目標を盛り込んだ「次世代AI発展計画」を発表。その後、具体的な施策である「3年計画」も発表しました。面積では世界第2位、人口13億人を抱える巨大国家・中国がいま、 世界のイノベーションの中心地に変わろうとしているのです。
中国はなぜイノベーションに力を入れているのか? 具体的にどのような計画を立てているのか? どんなプレイヤーが動いているのか?
MITテクノロジーレビューはこうした疑問に答えるイベント「MITTR Emerging Technology Conference #7〜チャイナテックの衝撃—世界一の技術大国を目指す、中国のイノベーション戦略を読み解く—」を7月12日に開催します。ゲストには中国のイノベーション政策に精通している富士通総研経済研究所の趙 瑋琳上級研究員をお招きして、AIを中心とする中国のイノベーション戦略と民間企業の動きを整理してお話しいただきます。
後半では会場とのディスカッションを通じて、日本企業の戦い方、新たなビジネスチャンスについても探っていく予定です。
登壇者
趙 瑋琳(チョウ イーリン)
株式会社富士通総研経済研究所 上級研究員。中国遼寧省出身、2002年に来日。08年、東工大院社会理工学研究科修了、イノベーションの制度論、技術経済学にて博士号取得。早大商学学術院総合研究所を経て12年より現職。現在は中国経済、産業集積とイノベーション政策、デジタルイノベーション、ソーシャルイノベーションなどを研究。論文・執筆・講演多数。日刊工業新聞電子版「中国イノベーション事情」にて連載執筆(17年)。SankeiBiz「高論卓説」に定期的に寄稿。