中国EC大手のJD.com、倉庫での発送作業を完全無人化
中国の電子商取引企業大手であるJDドットコム(JD.com、京東商城)が、同社の上海の倉庫について明らかにしたところによると、この倉庫ではロボットの修理をする人しか働いていないという。
人件費の上昇が、中国のさまざまな産業で自動化競争を引き起こしてきた。そうした状況が、ロボット工学に関する野心的な投資と研究につながっている。自動化競争は、中国における人工知能(AI)分野の大々的な推進にも現れている。
JDドットコムの倉庫についてのニュースは、急速な自動化と解雇を想起させる。だが、小売の注文に応じるプロセスはすでに大きな規模で、高度に自動化されていることに気付くことが重要だ。たとえば、アマゾンのフルフィルメント・センターに足を踏み入れてみよう。ロボットが商品棚の間をあちこち移動している様子や、自動システムが百万単位で商品や荷物を転送したり追跡したりする様子を目にするはずだ。
フルフィルメントにおける多くの作業は、容易に自動化したり規模を拡大したりできる。しかし中には、商品を拾い上げて梱包するなど、自動化が困難な作業もある。JDドットコムが公開した映像が示すように、同社は特殊な機械を用いて商品の梱包などの困難な作業の自動化を試みている。この特殊な機械には、梱包プロセスにおいて荷物を検査するAIビジョン・システムも用いられているそうだ。