医療現場へのAI導入が加速、FDAが骨折診断ソフトを認可
人工知能(AI)を医療に導入する取り組みが進んでいる中、米国食品医薬品局(FDA)は、手首の骨折を検出するアルゴリズムを備えたソフトウェアの販売を認可した。
「イマジェン・オスティオディテクト(Imagen OsteoDetect)」と名付けられたソフトウェアは、手首のX線画像の中の骨折している箇所に目印を付ける。開発したイマジェン・テック(Imagen Tech)が実施した2つの研究によると、手の整形外科手術において同ソフトウェアを使ったときのほうが、骨折部位をよりうまく特定できたという。
イマジェン・オスティオディテクトが、FDAに認可された最初のAIベースの医療装置というわけではない。今年の4月にFDAはすでに、眼科で用いるAIベースの診断装置を販売する認可をアイディーエックス(IDx)に与えた。ほかに、発作を検知する深層学習ベースのソフトウェアも認可している。
医療現場には今後、ますます多くのAIが導入されるようになるだろう。FDAのスコット・ゴットリーブ局長は先月、AIは将来の医療において非常に有望な技術であり、AI技術を用いる装置やツールの認可手続きを迅速化すべく、新たな規制の枠組みを作成していると述べた。