米個人広告サイトが閉鎖、性的人身売買撲滅法の成立にらみ
他のサイトもまた、将来的な訴訟のリスクを懸念して同様の措置を講じるかもしれない。
アクシオス(Axios)によると、有名なクラシファイド広告(三行広告・案内広告)サイトであるクレイグズリスト(Craigslist)は、米国議会が「オンライン性的人身売買撲滅法(Fight Online Sex Trafficking Act:FOSTA=フォスタ)」と呼ばれる法案を通過させたことに伴い、個人広告セクションを閉鎖した。トランプ大統領は法案に署名し、成立する見込みだ。
FOSTAは、オンライン個人広告を違法に使用する人に対する責任をWebサイト側に負わせる。クレイグズリストによると、個人広告セクションを閉鎖したのは、そのままにしておくと同サイトの他のサービスの続行が危うくなると考えたからだとしている。
それほど知られていない他のWebサイトのいくつかも、同様に個人広告の機能を停止している。また、掲示板サイトであるレディット(Reddit)は、一部のサブレディット(特定のトピックの議論を目的とするグループ)を閉鎖した。閉鎖されたサブレディットには「エスコート(Escorts:売春婦の隠語)」や「シュガーダディ(SugarDaddy:パトロン男性)」などがあり、警察当局との関係を良好に保つための対応の一環だという。
反人身売買運動の参加者らは、FOSTAは弱い立場にある人々を守るのに役立つだろうという。一方で、電子フロンティア財団(Electronic Frontier Foundation)のような反対派は、この法案では性的人身売買は止まらず、言論の自由を萎縮させるだけだとしている。
- 参照元: Axios