激しいに動きにぴったり追従、東大のプロジェクション・マッピング
建造物や物体に映像を映し出して、空間を演出するプロジェクション・マッピング。最近では動き回るものにも映像が投影できるが、最新技術では映像を投影している物体の変形にも対応して映像を伸縮できるようになった。
東京大学の石川渡辺研究室は、人が激しく動作しても服にぴったり張り付いているようにカラー映像を投影させる、ダイナミック・プロジェクション・マッピングを発表した。モノクロ映像で物体の動きや変形に追従するプロジェクション・マッピングはすでに同研究室から発表されていたが、今回発表された技術では8ビットのカラー映像(256色)が投影できる。投影面の変形を高速にトラッキングして映像に反映させるアルゴリズムと、8ビットのカラー画像を1秒間に947枚投影できる超高速プロジェクターによって実現している。
プロジェクション・マッピングの技術に期待しているのは、エンターテイメントの世界だけではない。たとえば医療分野では、患者の体に臓器や患部の位置を投影しながら実施する手術も研究されている。実用化の課題は、術中の臓器の変形や移動にどうやって映像を追従させるかだが、そこにも今回の技術が適用できるかもしれない。
- 参照元: 東京大学石川渡辺研究室