米国がロシアのサイバー攻撃に経済制裁、ロシアの報復は必至か
米国財務省も、ロシアのハッカーによる選挙妨害と2017年に起こったナットペトヤ(NotPetya)・ランサムウェア攻撃に対する制裁措置を実施した。
FBI(連邦捜査局)と国土安全保障省が共同で出した警告書によると、 「少なくとも2016年3月以降、ロシア政府のサイバー攻撃は、米国の政府機関や複数の最重要社会基盤までもターゲットにしてきました。その中にはエネルギー、原子力、商業施設、水道、航空、重要な製造業なども含まれています」という。
米財務省は 「極めて悪質なサイバー攻撃」に関与したとして、ロシアの5団体と19人に対して制裁を課した。 特に、2016年の米国大統領選挙への介入とナットペトヤ・ランサムウェア攻撃について言及している。今回の制裁措置により、米国の個人や組織は、これらのロシアの団体や個人との取引が禁止される。
スティーヴン・マヌーチン財務長官は、次のように説明する。「米国政府は、選挙介入の企て、破壊的なサイバー攻撃、最重要社会インフラへの侵入といった悪意のあるロシアのサイバー活動に立ち向かい、反撃しています。こういった的を絞った制裁は、ロシアから発し続けられている悪質な攻撃に対処するための広範囲な努力の一部なのです」。
今回の制裁措置に対して、ロシアの報復はあるのだろうか? ワシントンポスト紙によると、ロシアのセルゲイ・リャブコフ外務次官は、ロシアはすでに「報復措置の準備を始めまています」と述べたという。