英国がフェイクニュース対策で専門部隊を設置、AI倫理機関も
英国のテリーザ・メイ首相は、スイスで開催中の世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)で、テクノロジー分野におけるいくつかの重要課題に照準を当てて取り組んでいくと述べた。
取り組みの1つとして挙げたのは、フェイクニュース対策だ。 ガーディアン(Guardian)紙が伝えたところによると、国防計画の一部として、「国家として偽報道と闘うことを任務とする」国家安全保障部隊を新設するという。メイ首相はさらに、インターネットと大手ネット企業が過激派に「安全地帯」を提供しているとする以前の発言を繰り返し述べて、ソーシャルメディア企業に対して「責任ある対応に乗り出す」ように求めた。
他の取り組みとして、メイ首相は人工知能(AI)の倫理にも言及した。テレグラフ(Telegraph)紙 によると、機械学習を安全かつ倫理的なものにするように、英国データ倫理センターで取り組んでいくという。同センターは他国との協調を念頭に置いており、メイ首相は、英国が「イノベーション・フレンドリーな規制において世界のリーダー」となることを望んでいると述べた。
メイ首相はまた、投資家に対する警告として、支援企業へ「信頼と安全性の問題について適切な考慮が確実になされること」をより強く求めていくよう促した、とBBCは伝えている。
しかしこれらの点について、英国政府が本当に世界的な行動をとれるかどうかは不透明だ。特に、AI分野においては、英国は米国や中国と比較して相対的に存在感が薄い。
- 参照元: Telegraph ($)、Guardian、BBC