ドライバーの脳波を「先読み」して車を制御、日産が開発
人間の脳と車を接続したこのインターフェイスは、イーロン・マスクが掲げる2つのプロジェクトの産物ではない。いや、これは日本の自動車メーカーである日産が、実際に取り組んでいるプロジェクトなのだ。
ブルームバーグによると、ドライバーは、脳の活動によって生じる脳波を捉えるために、電極で覆われたヘッドセットを装着して車を運転する。その脳波のデータを元に、日産はドライバーがいつ曲がり、加速し、ブレーキを踏むのかを割り出し、人間よりも0.2から0.5 秒早いタイミングで車を制御する。
日産はバージ(The Verge)に対して、「5年から10年後の実用化を目指している」と語っている。つまり、自律自動車が路上を走るようになるまで、実際にその技術にお目にかかることはなさそうだ(「完全自律型自動車 2021年に販売開始」を参照)。
それなのに、なぜ関心を集めているのか。自動運転の時代が来ても多くの人々は運転を楽しみたいはずだ。そのとき、より安全な運転のためにこの技術は役立つと日産は主張している。さらに、自動運転に切り替えた際には、脳波を通じて乗客の好みを車に伝えることも可能になるということだ。