未来の職種:LLMを操る「プロンプト・エンジニア」は生き残るか
AIプロンプト・エンジニアの仕事は、ビジネスで生成AIをうまく使えるよう支援することだ。実際にプロンプト・エンジニアとして働くダナイ・ミルツァニは、大規模言語モデル(LLM)に与えるプロンプトを書く以上のことが求められると述べる。 by Charlie Metcalfe2024.04.26
「人工知能(AI)プロンプト・エンジニア」という職種が2023年初めに登場したとき、70万ドル超にも及ぶというその給与で注目を浴びた。これに対する各企業の定義はさまざまだが、その主な目的は、企業がAIを業務に統合できるよう支援することだ。
ギリシャのデジタルマーケティング代理店であるスリード(Sleed)のダナイ・ミルツァニは、自身のことをエンジニアというよりもプロンプターだと述べている。ミルツァニは、実験的に立ち上げられた新たなAIチームの2人の専門家のうちの1人として、2023年3月に同社に入社した。
頼りになるAIの専門家: ミルツァニはスリードに入社以来、顧客向けにパーソナライズされたリンクトイン(LinkedIn)の投稿を生成するツールの開発を支援してきた。このツールはオープンAI(OpenAI)の「チャットGPT(ChatGPT)」プラットフォームと連携し、組み込まれた一連のプロンプトを使って投稿作成プロセスを自動化する。ミルツァニの仕事はユーザーが求めている結果を確実に得られるようにすることだ。これに加え、他の従業員に生成AIツールの使い方を教え、ワークショップを主催し、AIに特化した社内ニュースレターを書いている。雇用主は「すべての人がAIを使用できるようになって欲しいと強く望んでいる」とミルツァニは言う。これらのツールを使えば、ちょっとした作業を自動化して創造的な思考を必要とする仕事により多くの時間をあてるられる可能性があるからだ。彼女は自分が所属する部署を「AIをサポートするチーム」と呼んでいる。
言語に関する教養:ミルツァニは生成AIツールを使った実験の経験を積んでスリードに入社したが、これに加えて大学で社会人類学も学んでいる。ミルツァニは研究によって人間の言語システムに関する専門知識を得ており、スリードはその知識が仕事において特に価値があると考えた。「言語を使う能力が高くなるほど、プロンプトの作成は容易になります」とミルツァニは言う。
ただプロンプトを書くだけではなく:多くのライターは自分の仕事が生成AIに取って代わられてしまうのではないかと懸念している。プロンプト・エンジニアの立場は特に危うい。ソフトウェアがユーザーのプロンプトをよりよく理解できるようになれば、彼らのサービスに対する需要は消えてなくなる可能性がある。 しかしミルツァニは、自身の職務には、ビジネス上の課題解決に役立つAIベースのソリューションの特定と統合など、単にプロンプトを書く以上のはるかに多くのことが求められると述べる。「上位のプロンプト・エンジニアリングの仕事は残り続け、その内容は進化し続けていくいくでしょう」。
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- charlie.metcalfe [Charlie Metcalfe]米国版
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