KADOKAWA Technology Review
×
水中のVR体験は
意外に楽しい☺☺☺
カバーストーリー 無料会員限定
Using Virtual Reality Underwater Is Weird (but Fun)

水中のVR体験は
意外に楽しい☺☺☺

水中でバーチャル・リアリティーを楽しめる試作ゴーグルは、アイデアとしては馬鹿馬鹿しくても、体験としては素直に楽しい。 by Rachel Metz2017.02.21

VRゴーグルを着用し、視覚や聴覚をある意味騙して、飛んだり、浮いたり、泳いだりする感覚をどんなに再現できても、自分の足が固い地面を踏みつけている限り、本物の没入感は得られない。そこで、ディスカバリー・デジタル・ネットワークスのスティーブン・グリーンウッド・クリエイティブ開発ディレクターとVRゴーグルメーカーであるアベガントの共同創業者アラン・エバンス相談役は、水中で着用できるVRゴーグルを開発中だ。

グリーンウッド開発ディレクターとエバンス相談役は12月に、アイソレーション・タンク(暗くて静かな、日焼けマシンのような一人用小型プール)とVRを組み合わせたらどうなるか意気投合して研究を始めたのだ。

現時点では派生プロジェクト扱い(ちょっと馬鹿馬鹿しい感じもする)だが、グリーンウッド・ディレクターとエバンス相談役は、この構想はエンターテイメントやスキューバダイビング・シミュレーション、さらには理学療法にも発展しうると考えている。実質現実は消費者向け製品としては成熟しておらず、中途半端なゲームや映画、アプリ以上にどう利用するかはまだはっきりしない。ふたりには、水中用VRゴーグルこそ、VRの真の魅力を引き出す方法だと思えるのだ。

「根本的に異なる環境に身を置けば、現実離れした感覚を得られるはずです。地面や重力の感覚がなく、どちらが上でどちらが下かの感覚がなくなれば、実質現実は実際に感じられる現実になるのです」

試作した水中VRギアは、未完成ではあるが、動作はする。コンピューターとデ …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. What’s on the table at this year’s UN climate conference トランプ再選ショック、開幕したCOP29の議論の行方は?
  2. This AI-generated Minecraft may represent the future of real-time video generation AIがリアルタイムで作り出す、驚きのマイクラ風生成動画
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。2024年受賞者決定!授賞式を11/20に開催します。チケット販売中。 世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を随時発信中。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2024年版

「ブレークスルー・テクノロジー10」は、人工知能、生物工学、気候変動、コンピューティングなどの分野における重要な技術的進歩を評価するMITテクノロジーレビューの年次企画だ。2024年に注目すべき10のテクノロジーを紹介しよう。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る