Nora Ayanian ノーラ・アヤニアン (34)
より優れたロボットを作るにはどうすればいいのか考えたノラ・アヤニアンは、ロボットではなく、人間を研究することにした。
南カルフォルニア大学のノーラ・アヤニアン助教授は、ロボットは人だという。奇をてらっているのではなく、そう考えた方が研究に役立つのだ。
コンピューター科学者であるアヤニアン助教授は、機械が人と一緒に作業すべきだと考えている。たとえば、農家がドローンに自動的に作物の成熟度を計測し、土の標本を持ってきて欲しい場面を想像してみよう。それぞれのドローンの担当エリアは別だし、移動しながら個別の問題を解決しなければいけないから、すべてのドローンに同じ命令をプログラムしても上手くいかない。グループを構成するメンバーが、それぞれの能力を上手に活かしてその場で問題を解決するのが上手なのは、人間なのだ。
そこでアヤニアン助教授は、人間を研究することでロボットの共同作業を研究することにした。たとえば、人間のグループの五感を制限してコミュニケーションを妨げる単純なゲームを遊んでもらう。参加者は、画面上の画像を輪にするなど「何か意味のあること」を協力して進める方法を探すように指示される。メンバーが最小限の情報しか与えられないとき、この種の課題を人間どう協力して解決するのかをするかをアヤニアン助教授は観察したのだ。
指令ロボットを一体作ればいいのでは? 確かに、畑全体を監視し、他のドローンに命令するロボットが一体いれば済む話に思える。しかしアヤニアン助教授は、指令ロボットの電源が切れたり、故障したりした場合を想定すべきだという。協力して作業できるようになれば、それぞれのロボットがそれぞれの方法で作業に当たるチームの方が問題解決には向いている、と考えているのだ。
(ライアン・ブラッドリー)
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| クレジット | Photo by Damon Casarez |
| 著者 | MIT Technology Review編集部 [MIT Technology Review Editors] |