KADOKAWA Technology Review
×
ツイッター広告規制で問われる「どこまでが国営放送」か問題
MS. TECH; LOGO: VOICES OF AMERICA
倫理/政策 無料会員限定
Twitter’s state-media ban should include Voice of America

ツイッター広告規制で問われる「どこまでが国営放送」か問題

香港のデモで明るみになった国営メディアによるプロパガンダは中国だけの問題ではない。中立を装う国営メディアに対して、ソーシャル・プラットフォームは何らかの対策を取るべきだ。 by Angela Chen2019.08.28

香港の抗議活動者の名誉を傷付けるような中国国営メディアの広告を掲載していたことへの批判を受け、ツイッターは国家の支配下にある報道機関からの広告受け入れを停止している。この措置は称賛されているが、フェイスブックが同様の措置を取っていないこともそれを後押ししている要因だ。

だがツイッターが、国のプロパガンダに関して原則に基づいた対応を取るならば、その禁止措置は「ボイス・オブ・アメリカ」や「ラジオ・フリー・ヨーロッパ」など、米国政府の支援を受けたメディア機関にも拡大されるべきだ。最低限、ソーシャル・プラットフォームには国営メディアが宣伝するコンテンツに警告を出す責任がある、と研究者らは指摘する。

ボイス・オブ・アメリカやラジオ・フリー・ヨーロッパは、第二次大戦および冷戦期のプロパガンダ合戦の最中に米国政府が海外に向けてニュースを拡散するために作られた。現在、これら2つを含む複数のメディアが合衆国グローバルメディア局(USAGM:US Agency for Global Media)の管理下にあり、資金は国務省から出ている。ボイス・オブ・アメリカで長年勤務する人物によると、これらのメディアは米国中心の政策を支援しているにも関わらず、表向きは編 …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. What’s on the table at this year’s UN climate conference トランプ再選ショック、開幕したCOP29の議論の行方は?
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。2024年受賞者決定!授賞式を11/20に開催します。チケット販売中。 世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を随時発信中。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2024年版

「ブレークスルー・テクノロジー10」は、人工知能、生物工学、気候変動、コンピューティングなどの分野における重要な技術的進歩を評価するMITテクノロジーレビューの年次企画だ。2024年に注目すべき10のテクノロジーを紹介しよう。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る