人工パターンに集光できるメタレンズ、チップ応用に期待も
ミシガン大学の研究者らが、光を点ではなく、人工的に設計したパターンに集中させられるメタレンズを作成した。光を使ってシリコン板の表面に特定のパターンを刻むツールとして、チップメーカーで実用化される可能性がある。 by Emerging Technology from the arXiv2019.07.17
メタレンズは、現在登場しつつある、とりわけすばらしい新しいマイクロデバイスの1つだ。従来のひし形のレンズを再設計したメタレンズは、表面に微小の溝のパターンが彫られた二酸化ケイ素の非常に薄い板だ。溝は光の波長とほぼ同じサイズであり、板を通過する光子に影響を及ぼし、光子を焦点に導く。
つまり、メタレンズは平らである。しかし、メタレンズの真の利点は、普通のシリコンチップ上に溝を刻むため、シリコンチップと同じ製造ラインで作成できることだ。
これは大きな進歩となる。レンズはこれまで常に、単独で製造されてから光学部品に組み付けられていた。メタレンズを使えば、スマホのカメラなどの機器が、これまでより格段に容易に低コストで製造できるようになるだろう。メタレンズにより、光学チップなどの光学部品の全く新しい設計が生まれる可能性もある。
ミシガン大学のマオ・イエ助教と同僚らは今回、メタレンズの新たな技術を発表した。点ではなく特定のパターンに焦点を結ばせる一連のメタレンズだ。こ …
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