衛星画像が示す最悪の大気汚染地域、日本の都市は?
上の地図画像は、地球上の二酸化窒素排出のホットスポットを示したものだ。白く表示されている地域ほど排出量が多い。
化石燃料が燃やされると発生する二酸化窒素は、工場や火力発電所、山火事などのほか、自動車、バス、ディーゼル機関車などのエンジンからも排出されている。肺や呼吸器の健康問題の原因となり、人々の寿命を縮めている。
上の画像を見る限り、二酸化窒素の濃度がもっとも高い地域のほとんどは、モスクワ、北京、リマ、ジャカルタ、メキシコシティのような大都市であると、地理学者のティム・ウォレスは説明する。 しかし、人口が比較的少ないにもかかわらず、濃度が高い地域もある。たとえば、インドのコルバは、人口が36万人であるが、産業の発展により、二酸化窒素排出量が非常に多くなっている。中央アフリカの南部には、バイオマス火災による高排出地域もある。
この画像は欧州宇宙機関(ESA: European Space Agency)の地球観測衛星「センチネル5P(Sentinel-5P)」が2018年8月から9月の間に撮影した画像のデータを合成したものだ。画像作成にあたっては、デカルト・ラボ(Descartes Labs)というデータ分析のスタートアップ企業の協力を得た。