世界初の「遺伝子編集ベビー」は実在、中国当局が確認
昨年11月に発表された、遺伝子編集した双子の赤ちゃんは実際に存在する。中国国営メディアによると、この科学者は自身の「富と名声」のために遺伝子編集を実行したといい、すでに勤務していた大学を解雇されている。
2018年11月、南方科技大学の賀建奎(フー・ジェンクイ)元准教授は世界初の遺伝子編集による赤ちゃんが誕生したと発表した。HIVの感染を防ぐために双子の赤ちゃんのDNAを改変したという。これが世界的な大バッシングを呼び、ニューヨーク・タイムズ紙によればフー元准教授は現在中国の深センで自宅監禁されている。
1月21日、中国国営の新華社通信を通じて調査チームが発表したところによると、フー元准教授は2016年6月からこのプロジェクトに着手し、資金を調達し、独自のチームを結成した。プロジェクトの進行中、フー元准教授は政府の禁止命令を無視し、意図的にその監視をかわしながら、禁じられている遺伝子編集をしたと結論付けている。フー元准教授はまた、倫理審査証明書を捏造して8組の協力する夫婦を募集していた。調査チームは新華社通信に対し、フー元准教授はこれらすべてを自身の「富と名声」ために実行したと話した。調査結果を受け、南方科技大学はフー元准教授を即刻解雇したと発表した。
新華社通信によると、実際に双子の赤ちゃんが生まれたことは調査チームが確認しており、現在赤ちゃんは医療観察下に置かれ検診を受けている。遺伝子編集された胚を体内に受け入れて現在妊娠中の協力者も監視下に置かれている。フー元准教授と彼のスタッフ、そしてプロジェクトに関わった組織は「法規に則って」裁かれるだろうと調査チームは付け加えた。