KADOKAWA Technology Review
×
始めるならこの春から!年間サブスク20%オフのお得な【春割】実施中
中国第2位の検索エンジンCEO、グーグルに「OEM提供」を提案
sogou.com
ニュース Insider Online限定
A Chinese search and AI giant says it could help Google make a comeback

中国第2位の検索エンジンCEO、グーグルに「OEM提供」を提案

グーグルは中国への再進出に当たり、検閲機能を組み込むなどの妥協を強いられ、従業員の反発を招いている。中国第2位の検索エンジンであるソゴウ(Sogou:捜狗)のCEOは、グーグルが中国市場に再進出するのであれば、中国当局による規制や検閲への対処で支援できるだろうと述べた。 by Will Knight2018.10.02

中国第2位の検索エンジン「ソゴウ(Sogou:捜狗)」の王小川(ワン・シャオチュアン)CEO(最高経営責任者)は、グーグルが中国市場に再進出する見通しについて何ら懸念を抱いていないようだ。むしろ、ビジネスの機会を感じている。「ソゴウのような会社と提携しない限り、グーグルは中国政府の許可を得るのに苦労するかもしれません」と王CEOは語る。

「グーグルが中国市場に再進出したいのであれば、他の当事者と協力するための動機がいくつかあるはず。ソゴウは中国政府と協力できるかもしれませんし、グーグルもソゴウをサポートできるかもしれません」。

中国市場撤退から8年。グーグルは中国のネットユーザーへ向けて、検索エンジンアプリを再び開発中だ。2010年に同社は、Gメールのユーザーを標的としたフィッシング攻撃への抗議として、検索エンジンの検閲を停止することを決定した。その後、中国の「グレートファイアウォール」がグーグルの検索エンジンをブロックした。しかし、グーグル翻訳やファイル共有アプリを含むその他のグーグルアプリについては、今でも中国で利用可能だ。

最近のテック企業にとって、中国はよりセンシティヴなトピックとなった。アマゾンやアップルと同様に、グーグルの代表も9月26日、米上院商業委員会に呼び出され、中国における事業について質問された。グーグルの最高プライバシー責任者(CPO)であるキース・エンライトは、中国向けの検索アプリを開発中であることを認めたものの、発表は「まだ先のことです」と語った。

ザ・インターセプト(The Intercept)によると、グーグルが開発している検索アプリは、検索クエリで使うことが制限されている用語に関しては中国の法律を遵守し、第三者の中国企業にもデータを提供するだろうとのことだ。「ドラゴンフライ(Dragonfly)」プロジェクトとして知られているこの取り組みは、「グーグルの価値観に泥を塗る」ことを懸念する従業員らの激しい反発を招いている。

「グーグルがプロジェクトに対する内部の反発を抑えられたとしても、中国政府を説得するのは困難かもしれません」と王CEOは話す。加えて、ソゴウ …

こちらは有料会員限定の記事です。
有料会員になると制限なしにご利用いただけます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
【春割】実施中!年間購読料20%オフ!
人気の記事ランキング
  1. Promotion MITTR Emerging Technology Nite #32 Plus 中国AIをテーマに、MITTR「生成AI革命4」開催のご案内
  2. AI companions are the final stage of digital addiction, and lawmakers are taking aim SNS超える中毒性、「AIコンパニオン」に安全対策求める声
  3. What is vibe coding, exactly? バイブコーディングとは何か? AIに「委ねる」プログラミング新手法
  4. Tariffs are bad news for batteries トランプ関税で米電池産業に大打撃、主要部品の大半は中国製
▼Promotion
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2025年版

本当に長期的に重要となるものは何か?これは、毎年このリストを作成する際に私たちが取り組む問いである。未来を完全に見通すことはできないが、これらの技術が今後何十年にもわたって世界に大きな影響を与えると私たちは予測している。

特集ページへ
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を発信する。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る