世界初、燃料電池で走る「水素電車」がドイツでデビュー
およそ100キロの区間を運行する2両の水素機関車が、ドイツで営業を開始する。
フランスのアルストム(Alstom)が製造した2両の水素列車は、以前はディーゼル機関車が走っていた路線を運行する。搭載する「水素エンジン」は、時速140キロの最高速度を叩き出し、約960キロの距離を走行できる。つまり、1つの水素タンクで、約100キロの区間を9回運行できるのだ。
この水素機関車は、水素と酸素の化学反応で電力を生み出す燃料電池を動力源としている。発生した電力の余剰分は、車両内のバッテリーに蓄電されて後で使われる。
水素電車は値段が高くつくものの、運用コストが安く、有害物質の排出を最低限に抑えるのに役立つ可能性がある。蒸気と水しか排出しないからだ。アルストムは2021年までにさらに14両の水素電車をドイツに供給することを計画中だ。フランスでも2022年までに水素電車の運行を開始する計画。